線路はゆがむ

24時間365日、多くの列車が直上を走行する線路は、様々な条件によりゆがみが生じます。
これを「軌道狂い」と言います。「軌道狂い」には、次の5種類があります。
「高低狂い」「通り狂い」「水準狂い」「軌間狂い」「平面性狂い」
ここでは、この5種類の「軌道狂い」について説明します。
高低狂いとは、レール頭頂面の長さ方向の凹凸をいいます。
高低狂いの測定は、一般的に10mの糸をレール頭頂面に張り、その中央部におけるレールと糸との垂直距離によって表します。
通り狂いとは、レール側面の長さ方向の凹凸をいいます。
通り狂いの測定は、一般的に10mの糸をレール側面に張り、その中央部におけるレールと糸との水平距離によって表します。
曲線部においては曲線半径による正矢量※1を測定値から差し引きします。
水準狂いとは、左右レールの高さの差をいい、曲線部でカントのある場合は、正規カント量に対する増減量をいいます。
軌間狂いとは、軌間(左右レール間隔)の基本寸法(新幹線:1,435mm、在来線:1,067mm)に対する狂い量(曲線部では、基本寸法にスラックを加えた量に対する狂い量)をいいます。
平面性狂いとは、軌道の平面に対する「ねじれ」の状態を表すもので、平面性狂いは一定間隔を隔てた2点の水準の変化量をいいます。
新幹線では、2.5m隔てた2点間の距離の水準狂いの差によって表され、在来線では、5.0m隔てた2点間の距離の水準狂いの差によって表されます。