保線作業には、様々な専門用語や名称が使われます。一見難しそうですが、意味が分かれば「なるほど!」なものも。この機会に、ちょっとした専門知識を身に付けてみては?
軌道検測に関する用語
軌道検測
線路のゆがみを検査して異常がないかを調べるための作業。軌道検測によって異常が見つかった場合は、速やかに軌道工事を行う。
ドクターイエロー
新幹線を270km/hで走行しながら、線路の状態を検測することができる。通称「線路のお医者さん」。
のぞみダイヤ
ドクターイエローが、のぞみと同じ停車駅に停車するダイヤで検測を行うこと。1ヶ月に3回「のぞみダイヤ」があり、6ヶ月に1回「こだまダイヤ」がある。
ドクター東海
在来線を走る線路のドクター。ドクターイエローの在来線版。
電気・軌道総合試験車
ドクターイエロー、ドクター東海など新幹線・在来線の電気系統や線路を調べるための車両のこと。「検測車」とも言う。
レール探傷車
超音波でレール内部の傷を発見したり、レール表面の磨耗や凹凸状態を確認できる検測車両。
軌道工事に関する用語
軌道工事
線路の品質を、ベストの状態に保つために行われる工事。軌道検測の結果などに基づいて行われる。
マルタイ
マルチプルタイタンパーの略称。線路のゆがみを1mm単位で直すことができるハイテク大型保線用機械。
軌道狂い
列車が通過した衝撃で道床バラストが緩み、まくらぎが沈下することによってレール面に発生した上下・左右方向のずれのこと。
線路の整正
線路上を列車が通過することで生じた線路のゆがみを直す作業のこと。
道床整理車(KVP)
マルタイ作業後に道床バラストをきれいに整理するための大型保線用機械。
道床安定作業車(DTS)
軌道に垂直荷重・水平振動を与え、道床を強制的に沈下させ軌道の安定化を促進するための大型保線用機械。
道床の締固め
緩んだ道床バラストを、適切な密度に固める作業のこと。
更換
交換する。取り換えること。線路の材料(レール、まくらぎ、道床バラストなど)を交換するときに用いる用語。
レール輸送・研磨に関する用語
スペノ48頭
レールを研磨し、滑らかにするための大型保線用機械。スイスにあるスペノ社製で、大きな砥石が48個ついている。
レール研磨(削正)
スペノ48頭などにより、レールを研磨すること。レールを磨くことで、品質を保持したり、列車が通った時の騒音を軽減することができる。
ロングレール輸送車
200mのロングレールを運ぶための運搬専用車両。最大32本運搬できる。
ロングレール
保線作業では、レールは長さによって分類されている。ロングレールとは、200m以上のレールのこと。
ロングレール溶接
レールセンターにおいて50mのレールを溶接して、200mのロングレールにすること。
フラッシュバット溶接
レール溶接方法の一種で、電気抵抗を利用して溶接部に高熱を発生させ、高圧でレールを圧着させる溶接。
取り卸し
ロングレール輸送車によって運ばれた新しいロングレールを、目的地でおろす作業のこと。
積み込み
ロングレール輸送車で、更換された古いロングレールを現地で積み込む作業のこと。
検査・修繕・製作に関する用語
三機種一括検修
マルタイ、KVP(道床整理車)、DTS(道床安定作業車)の三機種を、一斉に検査・修繕すること。
新道床更換用保守用車(NBS)
レール・まくらぎを支える道床バラストを更換するための大型保線用機械。
その他の専門用語など
保線作業
安全・正確・快適輸送のため、線路をベストの状態に保つための作業全般のこと。保線の作業に対する総称。
保線用機械
マルタイや道床整理車など、線路の品質を守る工事に使われる重機械のこと。
確認車
軌道工事が終わったあと、線路状態に異常はないか、線路上に異物はないかなどの点検を行うためのモーターカー。
線路技術者
列車の安全・快適走行のために、質の高い線路を提供できる専門知識・技術を持ったスペシャリストのこと。
オペレーター
保線作業において、マルタイ、道床整理車などの保線用機械を操作する人のこと。
軌道
レールとまくらぎ、道床バラストで構成されたもの。いわゆる「線路」のこと。
まくらぎ
レールを固定するための重要な部分。現在は、コンクリートを使ったPCまくらぎが主流。
道床バラスト
レールを支えるまくらぎの下にある砂利で敷き詰められた部分のこと。
分岐器
一つの線路を二つの線路に分岐する軌道構造のこと。
レールのきしみ割れ
車輪のフランジ(車輪の内側に出っ張っている部分)とレールがこすれてできる、斜め線状の傷のこと。




